家計簿のススメ
節約には家計簿が必須です。上級者向けのちょっと変わった使い方、そして個人情報保護の注意点をお知らせします。
家計簿は大切です
面倒ですが、お金の支出傾向を知るには、家計簿しかありません。 20年程前になりますか、私は家計簿ソフトで収支を計算していました。 レシートを見て、プチプチと手打ちし、面倒でしたが2年程続けました。 ところがある日、PCが壊れ、データも復旧出来なくなり、家計簿はつけなくなりました。
でも、この2年間の修行(?)で自分のお金の使い方がイメージできる様になり、無駄遣いも減っていたのです。
そんな経験から、これから家計簿をつける人には、「家計簿のステップ分け」をお勧めします。
ステップ1 『総額確認でビックリ』
最初はデフォルトのカテゴリー(食費、日用品、医療費・・・)を使います。 一年以上は続けて下さい。 とりあえず出費の総額は分かる様になります。 思った以上に浪費しているのを確認し、ビックリする段階です。
(現実は、想像よりももっと酷いのです)
ステップ2 『節約断行!』
カテゴリー分けに疑問が湧いて来たら、次のステップです。
例えば、
「ディズニーランドでの食事」。 これは食費でしょうか? 私なら「レジャー費」に分類します。 なぜなら、ディズニーランドに行った「行動」がなければ、この食費は発生しなかったからです。 この様に、同じ食事でも見方を変えれば別のカテゴリーに当てはまる事が分かります。
もう一つ、
「コンビニで歯ブラシを買った」。 これは日用品費ですか? 私は「コンビニ費」に分類します。 変なカテゴリーですね。 実は「コンビニで使う金額を減らしたい」という狙いから、「コンビニ費」という独自カテゴリーを事前に作っていたのです。
この様に、デフォルトのカテゴリーで集計するのではなく、ある「行動別」に集計にしたい場合があります。 これは「クロス集計」という手法なんですが、クロス集計ができる家計簿ソフトは(私の知る限り)存在しません。 エクセルやアクセスなら実施可能ですが、ちょっとハードルが高いですね。
仕方が無いので、ステップ1の経験から消費の多い「行動」「目的」に狙いを付けて、独自カテゴリーを作ります。
例えば、
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「ユニクロ費」「マック費」「スタバ費」
これは分かりやすいですね。田舎のユニクロでは食費は発生しませんし、マックはほぼ食費です。
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「アマゾン費、食」「ドンキ費、衣類」
品目の多いモールは厄介です。 まぁ、こんな感じでいかがでしょうか?
主カテゴリー+サブカテゴリーで記録します。
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「推し活費」「ガチャ費」
浪費癖のある分野をカテゴリー化するのもアリですね。
節約できるかどうかは未知数ですが、ここは踏み込まなければならない分野ですよ。
ところで、電気代、水道代等は独自カテゴリー化は必要ないですよ。 念のため。
こうして、ステップ1と2の集計を比較すれば、自分の行動パターンが明らかになります。 そして、自分が何に価値を感じているのかを問い、優先順位を付けて節約生活を実践して下さい。
ステップ3 『節約仙人』
私の様な節約ラブの人は、もう行動パターンが固定化し、行動範囲も狭くなっています。
もう意外性のある行動は無く、すっかり枯れた日常を送る様になります。
この段階になると、もう明細を記録する必要はないと思います。
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合計額を記録するだけで十分。明細は記録しない
例えば、「食費」「キャベツ」とは記録しないで、レシート最後の合計額を「食費」に記録します。
なぜなら、
「今週はキャベツを買ったから、来週はキャベツを買わない」、
とは考えないですよね。
同様に、
「今週は鉛筆を買ったから、来週は鉛筆は買わない」、
なんて当たり前ですよね。
この様に、明細を記録してもあまり意味が無いからです。(もし毎週、鉛筆を買ってしまうのなら、それは別の意味で問題アリです。)
とは言え、過去に何を買ったのか調べたい場合もあるので、レシートは保管しておきます。
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レシートを半年か、1年程保管する
正直、全く使わないと思いますが、一応保管しておきます。
ここまで来たら家計簿作成にかかる手間は極限まで少なくできます。
なお、ステップ2、3はわざわざ区別する必要は無く、どちらかと言えば、平行、並存するものだと考えています。
さて、ステップ3は最終形態だとしても、ステップ2まで進めば、家計簿作成は成功と言えます。 そうすると、季節的な変動はあっても、毎月の出費は大体一定額となります。
これで「アガリ」ですね。

ご参考
「家計簿 スマホ」で検索すると、多くのアプリが見つかります。 ただ、彼らもボランティアでアプリを提供している訳ではありません。
収益源として、ご存じの通り
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課金
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広告
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データ取得
これらの手段を用いて収益を得ています。
ところで3は何でしょうか? 例えば、「レシート読取り」機能です。 レシートの画像をサーバーに送り、文字に変換し、スマホに送り返すシステムです。 この時、購買品目だけではなく、店名、所在地もサーバーに記録されます。(画像に写っていれば)
さらに、そのアプリがユーザ登録(生年、性別、地域)を必要とするものならば、ユーザ属性と共に購買データは記録され、より詳細なデータが完成します。
そして、その情報は、「ビッグ・データ」として外販され、アプリ提供者の収益となる訳です。(もちろん、外販時はユーザIDは除かれるハズです。普通はそうします。)
もし、あなたが購入履歴を覗かれるのがキモいと感じられるのなら、「レシート読取り」は避けた方が良いでしょう。
一方、レシート情報の提供でポイントを得る方法もあります。これは私よりも皆さんの方がよくご存じでしょう。
試しに、いくつか家計簿アプリをダウンロードしてみました。 でも、スマホの「設定」「(家計簿アプリ名)」を確認すると、「モバイルデータ通信」の項目がありました。
家計簿アプリは、メモ帳的なものなので、「モバイルデータ通信」は不要なハズです。
何やってるんでしょう? 1課金、2広告でしょうか? なかには「位置情報」を取得しているアプリさえあります。 これって、スパイアプリでは? う~む、家計簿情報が、アプリ提供者に送られている可能性も疑ってみるべきです。
判断の目安として、
スマホの「設定」「(家計簿アプリ名)」を確認し、「モバイルデータ通信」をオフにした状態でアプリが動作する事をご確認下さい。 もし正常に動作しない場合は、「怪しい」と判断できます。 アプリの動作に問題が無くても、念のため「モバイルデータ通信はオフ」で使われるのがよろしいかと思います。
一番心配が無いのは、PCのエクセルで家計簿をつける方法です。 後々の事を考えると、こちらが最も確実です。
(おわり)

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