スマホを長く使う1
市販のタイマーを用いて、スマホ電池を優しく充電する方法をご紹介します。時間はかかりますが、電池の寿命が延びます。
前提
まず、「家電を長く使う」をお読み下さい。これが基本です。
スマホ電池の寿命
電池の寿命は人それぞれです。 利用状況、充電電流で大きく影響を受けます。
充電電流だけに着目すると、
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急速充電(>2.4A)を使用:1年程度
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普通充電(1A)を使用:2年程度
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低速充電(<1A)を使用:2年以上
ネットの書き込みなどを見ていると、ここらへんが相場だと思います。
スマホの電池(リチウムイオン電池)が劣化するのは、電池の発熱が原因です。 使用時に発熱するのは当然ですが、実は充電時にも発熱する事があまり認識されていません。 充電池の常識(注1)では、急速充電(2.4A)だけでなく、普通充電(1A)でもかなりの高電流です。
この様に、「使用時の発熱」「充電時の発熱」の二重の発熱で、スマホの電池は急速に劣化します。
メーカーの言い分は、
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短い充電時間は、ユーザーの利便性を向上させる (ユーザーエクスペリエンス)
ですが、真の狙いは
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計画的陳腐化 (劣化させて買い換えを促す)
である事は、散々指摘されてきた通りです。
我々の多くは、定期的にスマホを買い替える「エバンジェリスト」ではありません。 高価なスマホを大事に長く使い続け、余計な出費を減らしたいだけです。
以下、その方法をご説明します。
(注1)「古くからの言い伝え」的に語り継がれて来たのは、「電池容量の1/10で、10時間充電する」、というものです。 例えば、iPhone SE2の電池容量は、1821mAh ですので、182mAで10時間充電するのが正しいとされています。
対策:「間欠充電」
この方法は簡単で、明日からでも始められます。
私のスマホ(iPhone SE2)は、普通充電15分で10%充電できます。(ホンワカと温まります)
では、
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充電15分、休憩45分(放熱のため)で1サイクルとする。
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例えば、必要な充電量50%ならば、50/10 = 5時間(サイクル)充電すれば良い。
これを、タイマーで実行するだけです。
使用するタイマーはREVEXのPT-26です。24時間を15分単位で、ON/OFFできます。
近くのホームセンター等で売られているもので、珍しいものではありません。
例えば、こんな風に使用します。
1.【写真】の様に設定しておきます。
(写真はPT-24。古いモデルです) 表示板には「時刻」が書かれていますが、無視して下さい。 要は、1時間に15分だけONする様に設定する訳です。(ONの個数は、6~8ケくらいで充分です)
2.例えば、40%の充電が必要なら、
「左から数えて4ケ目の位置の少し前」に矢印を合わせます。【写真】
3.普通充電器をタイマーに挿し、電源ON。
急速充電器ではないですよ。
寝る前にセットすると良いですね。(常時ON/タイマーのスイッチに気を付けて下さい)
4.4時間後に40%の充電が完了します。


<ご注意>
1.Appleも推奨している様に、80%以上の充電は電池へのストレスが高くなるため、80%以下で使用するのが理想です。 この、「タイマーによる充電」は過充電が防げるので便利です。 さらに、20%以下での使用も電池にはストレスです。
スマホは20%~80%の間で使用して下さい。
2.Appleの新しいモデルを使用されている方は、普通充電器を持っていないと聞いています。 今でも、普通充電器は販売されていますので、「iPhone 5w 充電器」で検索してみて下さい。
3.ただし、タイマー音(カチカチ)が、かなり大きく、気になります。 特に室温が低い場合は、うるさくなる傾向があります。 気になる方は、タイマーを段ボールの中に入れるか、隣の部屋に置くと良いですね。
最後に
Q:ファンで冷却する方法は有効か?
A:これは、「やらないよりも、やった方が良い」レベルだと思います。 ファンで冷却すると、電池表面は冷えますが、電池内部では発熱しているので、劣化は進みます。 ただ、若干の効果は期待できるでしょう。 目に見える程の効果が出るかどうかは不明で、「やらないよりも、やった方が良い」レベルだと思います。
でも、氷やドライアイス、冷蔵庫で冷やすのはダメですよ。結露でショートすると確実に壊れます。
(おわり)